2013年12月15日日曜日

熊五郎がやってきた。

ひょんな事から
九月、ロシア人のお友達から電話が入る
埼玉に帰るから
犬を預かってくれないか?
二つ返事で
いいよー。と応えた。
ロシア人のお友達は
スキップと読んでいた。
アメリカンコッカスパニエル、
一歳との出会いだった。

ボヘボヘの毛並み。まるで
ぬいぐるみみたいな犬だった。

だから熊五郎と私は
名付けて、一緒の生活が
はじまった。

とてつもなく人懐こい、
子供の犬。

離し飼いしてもピタリと
どこえも行きやしないの。

家が大好きで、
人が大好きで、
甘えん坊のコ。

10月の宮古島台風直撃。
熊五郎がそばに居てくれて、
心強かった。
怖くて泣きそうだったけど、
あったかい小さな犬の心臓があるって
だけで私の心は癒された。

ある日は、
鏡に向って自分の顔に驚いて

ずっと吠えていた。

またある日は、
家にあるピアノに向って
吠えてるのか、歌っているのか

車に熊五郎を残すところ、
クラクションを鳴らして
私を呼ぶ事を
覚えた。

子供たちとも仲良しになった。
まるで兄弟みたいに。

玄米も食べるし、フルーツも
野菜も大好きで、
変なドックフードより
同じ物を食べた。

熊五郎との日々は面白くて、
いつしか、ほんとうに子供のように、
家族のようになっていた。

ついに、
一ヶ月半たち、
ロシア人の友達が帰ってきた。
熊五郎とのお別れ、
預かったけど、
私が助けられた。精神を癒してくれたから。
熊五郎、ホームステイしにきてくれて
ありがとう。

別れを告げた。また、愛にくるから。


その、一ヶ月後、
旅から帰ってきた私、
ロシア人の友達から電話、
スキップ熊五郎を預かっての連絡と思いきや、
飼わないか?との電話だった。
家族として迎えないか?
ロシア人の友達は、埼玉に帰ることが多いし、
集落内で、苦情が来てて難しいとのこと。
離し飼いにできないし、ストレスがあるとの
理由だった。


私は、旅人だから
これから犬を
飼いたくても飼えないなーと思っていた。
でも、動物は大好きだし、ほんとうは一緒に暮らしたかった。

出会いだった。
新しい家族ができた。
断る理由は
なかった。子供の
ような、家族のような君を迎えにいった。
まるで、別人のように、
丸刈りにされて、小さくなっていて
大笑いした。まったく、熊五郎ではなくて、

黒って感じの犬になっていた。

あのつぶらな目の輝きは、やっぱり
熊五郎だった。

おかえり。
よろしくね。
これから

沢山の物語がうまれていくのでしょう。


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